本記事ではこんな悩みを解決します!
- 犬の散歩って毎日するもんだよね?
- 犬の散歩ってしすぎるとどうなる?
愛犬を毎日散歩に連れて行くという飼い主さんは多いと思います。
散歩が好きな犬は多いですし、散歩前のワクワクした顔はたまらなく可愛いですよね!
散歩には運動不足解消のほか、ストレス解消、肥満予防にも効果的です。
でも実は、散歩をしすぎることは犬の問題行動の増加に関与している可能性が報告されています。
この記事では、「犬は散歩をしすぎるとどうなるのか」について解説します。
ぜひ愛犬の健康に役立ててくださいね!
散歩のさせすぎは犬の問題行動を引き起こす
2017年に野良犬の活動を14日間にわたって観察した研究では、「犬はあまり活発ではなく、どの活動よりも睡眠を好む」ということが報告されています。
犬の活動時間は1日のうちわずか23%で、残りの77%は動いていませんでした。
活動中もゆっくりとしたペースで、激しい運動は観察されていません。
すなわち、そもそも犬は激しい運動ではなく、ゆっくりとした生活を好む可能性が高いということです。
激しい運動は、コルチゾールというストレスホルモンを分泌させ、一度分泌されたコルチゾールは、元に戻るのに2〜6日かかることがあります。
毎日激しい運動をしている犬の場合、コルチゾールは蓄積していき、わずか数日で通常の4倍にも達します。
ストレスの蓄積は、「問題行動」「胃や心臓のトラブル」「アレルギー」などの原因になることが分かっており、できるだけストレスを溜めないようにしなければなりません。
実際、2018年にJennifer L. Leslieは、「毎日の散歩が犬のストレスレベルを増加させ、問題行動を引き起こしている可能性」について論文を発表しています(参考)。
研究では、5歳のテリアを対象に、「休息日を設けた散歩スケジュール」と「休息日を設けず毎日の散歩スケジュール」の2通りで犬の問題行動を1週間ずつの計14日間にわたり観察。
その結果、毎日散歩をした犬は毎日問題行動を示しました。
休息日を設けた散歩スケジュールと比較して、具体的に次のような違いがありました。
毎日の散歩が犬に与えた影響
- 注意を求める行動が100%増加
- 騒音への反応が400%増加
- 落ち着きのなさが66%増加
- ストレス行動が100%増加
- 後追い行動が400%増加
そのため、2週目は当初7日間の予定だったのですが、5日目と6日目に犬から過度なストレス行動が見られるようになり、7日目は中止となりました。
また、愛犬の体格や体力、年齢に適していない長時間の散歩は、
- 心臓に負担がかかる
- 関節、骨に負担がかかる
- 脱水症状に陥りやすい
- 体力を消耗しすぎて体調不良に陥りやすい
- アドレナリンが出すぎる
など、さまざまな危険性が考えられます。
犬の散歩は大事なことなのですが、させすぎも注意しなければいけません。
散歩のし過ぎを示す犬のサイン
実は散歩しすぎると、犬は次のようなサインを出しています。
飼い主さんは見逃さず、しっかり休ませるようにしましょう。
散歩のし過ぎを示す犬のサイン
- 呼吸が荒い
- 舌が出っぱなし
- その場に座り込む
まとめ
今回は「犬は散歩をしすぎるとどうなるのか」について解説しました。
運動はさまざまなメリットもあるのですが、あまりにも激しい運動はストレスの原因にもなります。
ストレスの蓄積は犬の問題行動につながりますし、適度な休息日を設けることが必要なようです。
2016年の研究でも、「しっかり休んでいる犬はストレス行動が少なく、リラックス状態の割合が高い」ことが観察されています。
睡眠は犬の身体的および精神的健康に必要であるため、休息日を設けることは福祉の向上につながります。
犬の生活は飼い主さんによって、食事や運動、睡眠などほとんど決められてしまうので、できるだけ犬にとって幸せな選択してあげたいものですね!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事が、読者さまと愛犬の暮らしの一助になれば幸いです。