犬はお茶を飲んでも大丈夫?種類次第では死に至ることも!

 

「こぼした飲み物を愛犬が飲んでしまった!」なんてこと結構あるんじゃないでしょうか?

 

でも実は、お茶の種類次第では犬が死に至ることもあるようです。

何も知らないばかりに処置が遅れ、愛犬が亡くなってから後悔したくないですよね。

 

この記事では「犬とお茶の関係」について解説します。

ぜひ愛犬の健康に役立ててくださいね!

 

※目次の気になる項目をタップすれば、その場所から読めます。

 

緑茶やほうじ茶などカフェインが含まれるお茶は犬にNG!

 

もし犬がお茶を飲んでしまった場合、犬に有害な成分が入っていないか確認が必要です。

一概にお茶といえど、さまざまな種類がありますが、基本的には犬に有害である「カフェイン」が含まれているかどうかで判断しましょう!

 

カフェインが含まれるお茶には次のようなものがあります。

  • 緑茶
  • ほうじ茶
  • ジャスミン茶(種類による)
  • 烏龍茶
  • 紅茶
  • 玄米茶
  • 抹茶

 

では、犬がカフェインを摂取するとどうなるのでしょうか?

 

犬がカフェイン入りのお茶を飲むと最悪死に至る!

 

犬がカフェインを過剰に摂取すると最悪の場合死に至ります!

カフェインの致死量は体重1㎏あたり150㎎ほどだと言われています。

たとえば、僕の愛犬の体重が約7㎏なので致死量は1050㎎ほどですね。

緑茶は100mlあたり20㎎のカフェインが含まれており、7kgの犬であれば5.3リットルで致死量となります。

 

「犬はそんな大量にお茶を飲むことないから大丈夫じゃない?」と思うかもしれません。

しかし、この量は致死量で中毒症状自体はもっと少ない量で起こります。

カフェイン耐性の少ない犬ならなおさらです!

 

中毒症状は具体的に次のような症状が起こります。

  • 興奮
  • 心拍数の増加
  • めまい
  • 不眠
  • 震え
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 尿失禁
  • てんかん発作
  • 痙攣(けいれん)

これらのなかで、震えやてんかん発作、痙攣がみられた場合は緊急を要するため、至急動物病院に連絡してください!

 

また、シュウ酸によってシュウ酸カルシウム結石ができてしまう可能性もあります。

少量でも犬にカフェイン入りのお茶を飲ませたり、誤って飲んでしまうことがないようにしましょう!

 

では、ノンカフェインのお茶なら犬が飲んでも大丈夫なのでしょうか?

 

はとむぎ茶、ルイボスティーなどノンカフェインのお茶なら飲んでも大丈夫!

 

一般的にノンカフェインのお茶なら犬に飲ませても大丈夫とされています!

ノンカフェインのお茶には次のようなものがあります。

  • はとむぎ茶
  • ルイボスティー
  • 黒豆茶
  • 麦茶
  • コーン茶
  • 小豆茶
  • ミントティー
  • たんぽぽ茶

 

しかし、お茶はミネラルが豊富に含まれているため、ミネラル量が関与する病気を患っていたり、薬によっては効果に悪影響を及ぼす可能性もあります。

こぼれたお茶を飲んでしまった程度なら構いませんが、わざわざ犬にお茶を飲ませることはおすすめできません!

 

ちなみに、緑茶の有毒性は犬が空腹か否かで変わるといった面白い論文が発表されているので紹介します。

 

緑茶の有毒性は犬が空腹か否かで変わる!

 

アメリカにある国立がん研究所のI.M. Kapetanovicらは、緑茶抽出物をカプセルで飲ませたあとのビーグル犬の体調の変化を空腹時と満腹時の2パターンで調査(1)。

まず空腹状態で9ヶ月の研究を行った結果、多くの主要臓器で障害が起こり、死亡した犬までいたため、6.5ヶ月で早期終了されました。

次に、満腹状態で13週間の研究が行われた結果、緑茶の毒性は前回の空腹時での研究よりも重症度が低かったことが確認されました。

つまり、満腹時なら緑茶の毒性は低かったというわけです!

 

また、アメリカにある食品医薬品局のKuei-Meng Wuらの調査でも、緑茶に毒性が示されましたが、それは空腹時の犬だけであり、満腹状態の犬では毒性が確認されませんでした(2)。

 

この空腹時と満腹時で変化する毒性メカニズムは未だ解明されていないそうです。

なんとも不思議ですね~!

 

まとめ

 

今回は、「犬とお茶の関係」について解説しました!

重要なポイントをおさらいすると次のとおりです。

この記事のまとめ

  • カフェインが含まれるお茶は犬にNG!
  • ノンカフェインのお茶なら大丈夫!
  • 緑茶の有毒性は犬が空腹か否かで変わる!

 

もし「カフェイン入りのお茶を犬が飲んでしまった!」という場合は、まず数時間様子をみましょう。

カフェイン耐性は犬により異なるので、大丈夫な犬もいれば、少量でも死に至る犬もいます。

いつもと違う様子が見られた時は、すぐ獣医師に連絡するようにしてくださいね!

 

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!

 

参考文献

  1. Exposure and toxicity of green tea polyphenols in fasted and non-fasted dogs - ScienceDirect / https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0300483X09001383
  2. Green Tea Extract-Induced Lethal Toxicity in Fasted but Not in Nonfasted Dogs - Kuei-Meng Wu, Jiaqin Yao, Daniel Boring, 2011 (sagepub.com) / https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1091581810387445

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